大原孝治が考えるECサイト戦略とは

これまでインターネットで展開するECサイトに対して慎重な姿勢を貫いてきたドンキホーテHDの大原孝治が、海外勢である「アマゾンと戦う」との意向を示したのは2016年のことでした。日本全国に大量の商品を所狭しと並べる実店舗を展開してきたドンキホーテでは、地域のなかの小売店としての存在感と知名度を獲得してきましたが、あくまでECサイトを展開することには慎重でした。なぜなら、大原孝治いわく「ECサイトは儲かりづらい」からに他なりません。店舗を開き、商品を陳列しておけば、来店した顧客が自分で商品を品定めしてレジまで持ってくる実店舗に比べて、オンラインのECサイトでは顧客を集客するための宣伝広告費に加えて、商品を保管しておくための設備費や、注文のあった商品をピッキングして配送するというコストがかかるからです。
このため、損益分岐点を超えさえすればあとは全てが儲けとなる店舗での売り上げとは異なり、ECサイトでは常に新たなコストが発生するという構造的な難しさがあることを大原孝治は指摘しています。しかしながら、現代においては顧客が最もリラックスした状態で買い物が出来るのがスマホであり、創業当時から「損をさせない」という顧客目線での店舗づくりをしてきたドンキホーテHDとしてはオンライン参入が不可避であり、さらに「アマゾンと戦う」という日本国内企業としての迎え撃つ姿勢が、これまでの慎重な態度を覆すための動機となっています。